2013年10月21日 winebaraoi

山梨ワイナリー報告記 第3弾 

先週に引き続き、本日から26日土曜日まで 山梨ワイナリー報告第3弾「グレイス 明野・ミサワワイナリー」です。

勝沼で長らく「グレイス」の名で親しまれてきた中央葡萄酒さんが、さらなる産地の可能性を求めて2002年に新設したのがグレイス 明野・ミサワワイナリーです。明野は山梨県北西部に位置し、「日照時間日本一」という記録を持つ町で、一面に広がるひまわり畑などの観光名所があったりもします。

明野農園は四方を南アルプス、八ヶ岳、茅ヶ岳、富士山に囲まれた高地で、昼夜の寒暖差が激しく水はけも良い土地ということも重なり、ブドウ栽培に最適な場所として非常に注目を集めています。

畑では甲州やメルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、シャルドネなど様々なぶどうを栽培。ぶどうの粒は小粒で引き締まり、冷涼な気候の下ゆっくり熟すことから、凝縮感と旨味が生まれます。他では難しいとされる欧州品種もここでは成功し始め、目を見張るような味わいのワインも。今後、今はまだ若いぶどうの樹が年を重ね、逞しくなっていくのがとても楽しみなワイナリーです。

たくさん試飲させていただいた中から、今回は特に印象に残った2本をご紹介します。

●白ワイン「グレイス甲州 菱山畑2012」 グラス950円

勝沼の中でも高台に位置する菱山地区のぶどうを使用。他の甲州と比べても、透明感ある色合いときれいな酸が強く、いきいきとしています。原料のぶどうを地区ごとに分け少量づつ仕込む方法で、土地のもつ個性を表現しようとするこうした試みは、山梨で古くから親しんできた「甲州ぶどう」だからこそ出来るのです。

 

 

週末限定(17日~19日) 赤ワイン「グレイス メルロ2009」 グラス1,400円

 

明野で育ったメルロの風味を損なわないように、丁寧に醸造し20カ月もの間古樽にて熟成された赤ワイン。細やかな渋みと凝縮した果実のニュアンスから、原料ぶどうの秀逸さがうかがえます。2009年は日本ワインのビックヴィンテージ。土地と造り手と、さらに天候にも恵まれた素晴らしい1本です。