北海道で見学させていただいたワイナリーさんの話をいくつか。
まず、札幌東部、岩見沢に位置する「宝水ワイナリー」さんからお話しをすすめたいと思います。
8月15日、北海道到着してすぐ伺ったのが、ここ宝水さん。札幌から30~40分くらい、JR岩見沢の駅からタクシーで10分ほどの、やや小高い丘に位置するワイナリーさん。
この日は天気もよく、青空を背景に、ワイナリーの赤い屋根の建物が映えますね。
畑から醸造所、さらには試飲までご案内いただいた石塚さん、実は知り合いの知り合いっていうことが現地でわかり驚き(@_@)日本ワイン業界は狭いです、汗。
その石塚さんに案内いただいた畑。
ここ岩見沢を含む「空知(そらち)」地方は、今ワイナリーが続々増え、新たなワイン産地として注目されていますが、もともとは水田と麦、が広がっていた、とのこと。
北海道では本州と違い「ケルナー」や「ツヴァゲルトレーベ」なんていうドイツ品種が多く育てられています。
まだまだ収穫まで1か月以上あるので、ぶどうの実は固く締まっていて酸っぱいです。(ごめんなさい、こっそり食べました(>_<))
そして、ワイナリーさんが皆憧れる品種「ピノ・ノワール」。これに関して石塚さんはやはり難しいと。ピノはピノ、ぶどうそのもののポテンシャル以上にも以下にもならない、やはり我が強い品種だといっていました。一方、シャルドネは育てていて楽しい、と。手をかければかけるほど応えてくれるそう。
一見、素人には区別つかないぶどう品種ですが栽培に携わると、出来上がったワインの味わいに等しい、またはそれ以上の個性ってのがあるんですね。(ちなみに、ぶどう、実を見ても本当区別つきません。強いて言えば「葉」が品種によって違います。大小サイズとか葉の切り込みの具合とか)
これは日照量をはかる器械。ちなみに冬場はこの支え木のてっぺんまで雪が積もるそう。写真だとわかりづらいですが2メートルくらいの積雪。ハンパないです(*_*)
冬場はワイヤーにはわせている蔦をすべて下ろし、積もった雪の中に埋めて冬を越すのが北海道の一般的な姿。雪の中は外気にさらされるよりむしろ暖かく、雪に埋めないとマイナスウン十度になる北海道の冬は越せないそう。
こちらが醸造所。コンパクトながらもきれいな設備。ここで2万本のワインを年間仕込みます。
仕込み作業も石塚さんほぼおひとりでやられるっていうので本当驚きです。働き者だー。
さらに試飲までさせて頂きました。宝水さんのワイン、ひとことでいうと「酸」のしっかりあるワイン。いかにも北の清潔な環境で育ったぶどう、そしてワインって感じがします。個人的には「レンベルガー」というこれまたドイツ品種の赤ワインが好みでした。酸味と涼しいとこならではのスマートでスパイシーさもある味わい。
宝水さん、1時間くらいの滞在でしたが、北海道に到着して最初に見学できてよかったです。晴れたひろーーーい空、のびやかに育つぶどう、日差しは強いけれどカラッとしここちよい風。ぶどうも気持ちよさそうに伸び伸びと育っている感じがよく分かりました。
そんな宝水さんのスイートワイン「デラウエア」。酸味のきっちり感じる、まるでブドウを食べているかのような味わいのワイン、今週の「ご当地」でオンリストしています。美味しいです(とくに仕事後の疲れた身には染み入る味…)