2011年10月4日 winebaraoi

今週のグラスワイン

先週開催した、ご当地ワイン山梨、おかげさまで好評のうちに終了しました。ありがとうございます。

今月は「関西」で月末開催します、お楽しみに。

 

さて、今週のグラスワインラインナップです。

まず、白から。写真左手、日本「タケダワイナリー」から。デラウェア 「サンスフル白」。

山形県、蔵王連峰を見渡せるかみのやま地区のタケダワイナリーは自然派ワイン造りの筆頭として名が挙がるワイナリーです。約20年前、ブドウ栽培に適した土壌づくりから改革し、有機農法を長年実践。本場フランスのワイン造りを模範としつつ、かみのやまの気候風土を反映させたワインは、飲むと「あ、タケダさんのワインだ」とはっきりわかる個性を持っています。果実味や樽のボリューム感でごまかさない、ピンと筋の通った酸味と旨味がぎゅっと凝縮したワイン。日本最高のスパークリングと名高い「キュヴェ・ヨシコ」もここ、タケダさんの看板ワインです。

そこの酸味がしっかりした小粒のデラウェア種から造る白。サンスフルとは酸化防止剤無添加ワインのこと。発酵の途中に生まれる自然の微発泡感を残したまま無濾過で瓶詰しているので、なんとも言えない濁り旨味とゆるい発泡感があり、すっきりしているようでなんだかマッタリ。そして余韻が長いのが特徴。ボキャブラリが未熟でうまく表現できなくてスミマセン。とにかく不思議な魅力ある、印象に残る味わいです。

もう1本白。写真右手、ニュージーランド「セント・クレア・ファミリー・エステート」から。「セルブロック シャルドネ2009」。

ニュージー随一の産地マルボロ地区。そこに1978年入植したという古参の家族経営ワイナリー(ニュージーワインは1990年代になってから本格化)。ニュージーランドのベスト・オブ・ザ・ワイン・プロデューサーを受賞したこともある実力で、小規模ながらも品質の良いワインで定評があります。

冷涼で風通しの良い地区のシャルドネをオークの新樽で発酵し熟成。ほどよいバニラのような雰囲気と透明感ある味わい。苦手とされるかたはあまりいないのでは?肌寒くなってきたこの気候だとやや冷やし気味くらいがベストです。ちなみに、このワインの名前「セルブロック」とは直訳すると「(刑務所の)独房の地区」…。なんで?といいますと、シャルドネを収穫する畑の本来のオーナーが元刑事だから、だそう。うーーーん、外国の方のセンスはムツカシイですね…(-_-;)

お次は赤、まず写真左、山梨、「モンデ酒造」の「モンテリア・ルージュ」。

日本ワインメインの葵ちんでも初登場の蔵元、モンデ酒造。山梨石和地区にあり、リキュールやブランデーの酒造メーカーとしてスタート。ワイン造りも当初から行っていたようですが、5年ほど前に勝沼の北部、牧丘町に自社ブドウ園をかまえ、より本格的に取り組むようになりました。もともとお酒造りに精通しているだけに、これから先ますます実力を発揮してくれるワイナリーだと思います。

そんなモンデさんのワイン。先日の国産ワインコンクール銀賞受賞したマスカット・ベリーAの赤。先のブログでも書きましたが、コンクール会場には何百ものワインが出、特にベリーAの赤は日本固有品種ということで造っているワイナリーが多く、受賞ワインも多い中、個人的にキラリと光っていたのがこの赤ワイン。ベリーAの果実味にふわりと樽の風味があり、チャーミングだけど軽いだけのベリーAとは一味違う、「大人かわいい」なんて感じの赤ワインです。

最後に写真右、フランスの赤、「シャトー・フルカ・ドゥプレ2001」。

フランス、ボルドー左岸リストラック・メドック地区のクリュ・ブルジョワクラスのシャトー。なんだかカタカナばかりで、これだからワインは難しいって嫌煙されてしまうんです!が簡単にいうと、ボルドーという昔からのワイン名産地の中で、中心を流れる川の左岸にある優れた地域の、ちょっと上級クラスワインってことです。

シャトー・フルカというシャトー(=ワイナリー)自体は本当に古く、ルイ15世時代の地図にもシャトー名がのっている、というくらいだから、300年以上前から、「あそこのワインは美味しいよ」って有名だったってこと、ですよね?ちょっと話がそれますが、日本ワインをメインに扱っていると、どうしてもそちらに愛着がわくので、「銘醸地といわれる産地のワインが最高だっていえるのか?そもそも銘醸地ってなんだ?」みたいな、ちょっと小難しいことを、モンモンと考えたりします。が、正直このワインみたいに、血統書つきのワインを飲むと「あー、由緒正しいボルドーはやっぱり美味しいなあ(*^_^*)」と。ボルドーのシャトーなんて本当に大規模で、下手すると人の手を感じられない感じがしますが、やはり何百年もワイン造りを続け名を残し続ける、ということは、銘醸といわれる受け継がれてきた財産を絶やさずより磨きをかけてワイン造りに捧げている人がいる、ということなんだなあ、としみじみ思ってしまいます。

という、まさにお手本のようなこれぞ赤ワイン、これぞボルドー、といちゃんとした赤。2001年なので熟成も頃よく、美味しいです!!カンヌ映画祭の受賞パーティーでもふるまわれたりしている、とのことなので一応ご報告です。

 

と以上4種類、以外にももちろん、スパークリングや甘口もグラスで飲めますのでお気軽にどうぞ。今週入ってめっきり寒くなりました、帰りにちょっと一杯ってお立ち寄りくださいませ(^^)